ふるだて税理士事務所は豊富な知識と実績で最善策を提案します!!
トップページ > 節税・お役立ち情報 > 国外中古建物の不動産所得に係る損益通算の特例

国外中古建物の不動産所得に係る損益通算の特例

2020/11/01

令和2年度税制改正で「国外中古建物の不動産所得に係る損益通算の特例」が創設されました。


海外の不動産は日本よりも建物の寿命が長く、建設から50年経過していても普通に賃貸されているケースが多くあります。


不動産投資の場合、購入資金は土地と建物に区分され、建物部分については使用可能期間に応じて費用処理が認められます。
建物部分が2,000万円で使用可能期間が20年の場合、1年間で100万円が経費になるイメージです。

しかし、建築から50年を経過している建物は実際の使用可能期間よりも短い2年間で費用処理をすることができました。
建物部分の2,000万円が、2年間で全額が経費になります。


すると、海外不動産投資をした最初の2年間は赤字になります。
その赤字と、日本の他の所得が損益通算されることで節税になります。

このような節税対策が富裕層の間で多く行われていました。

この特例の概要は、
不動産所得の計算上生じた国外中古建物の貸付による損失額のうち、
国外中古建物の減価償却費に相当する金額は生じなくなったものとみなされ、
損益通算が出来なくなるものです。

令和3年分の所得税から適用され、実際の使用可能期間に適合していない耐用年数で高額な減価償却費を計上し、損益通算する節税スキームを封じるねらいです。


この、海外不動産を売却した場合の譲渡所得の計算についても注意が必要です。

不動産所得の計算で本特例の適用を受けた国外中古建物を売却すると、
譲渡所得の計算で用いる「取得費」の額が通常とは異なってきます。

譲渡所得は、譲渡価額から取得費と譲渡費用を控除して計算します。
「取得費」は建物の購入代金から減価償却費の累計額を控除した額となります。

国外中古建物を譲渡した場合は、ここに本特例で不動産所得の計算上生じなかったものとされた額を加えた額となります。

例、
購入金額 1,000万円
売却金額 900万円
償却費の累計額 700万円
本特例の適用により生じなかったものとされた損失額 250万円

取得費は、
①購入代金 1,000万円
②減価償却費 700万円
③減価償却費のうち本特例により生じなかったものとされた金額 250万円
④ ① - (② - ③)=550万円

譲渡所得は、
①売却代金 900万円
②取得費 550万円
③ ① - ② =350万円となります。


本特例のように節税封じの改正が多く行われています。
合理性のない節税は今は合法でもいずれ改正される可能性がありますのでご注意ください。

(執筆:古舘)

(トップページに戻る)


ふるだて税理士事務所 代表者プロフィール

古舘 雅史(ふるだてまさし)

詳しいプロフィールはこちら


  • 節税・お役立ち情報
  • 税理士のコラム
  • スタッフのコラム
  • お客様の声
  • 紹介されたTV・雑誌・新聞
  • 相続税申告.com
  • スポット決算.com
  • マンガで解説スポット決算
  • Web経営マガジン
  • メルマガ登録